昨年、クリスマス商戦で、ケンタがコンビニに負けなかった理由とは
All About1月9日（木）18時45分昨年末のクリスマス商戦では、ケンタッキーフライドチキンが前年より
大幅に売り上げを伸ばした。コンビニによる“高級チキン戦争”が開戦
していたので、多少は影響を受け、伸び悩むのではないかと予想して
いたが、見事に外れた。

間違いなく、ケンタにも危機感はあったはず。不況下では、安い方に
流れてしまうのではないか、という読みはあっただろう。

だが、ケンタは上手く回避した。そこには、巧みな戦略があった。

クリスマスに合わせた新商品の投入。数量限定販売。店舗限定商品。
そして、お洒落なクリスマスパッケージ。これらをキャンペーンとして、
一気にクリスマスを盛り上げたのである。

クリスマス商戦は、ある種“イメージの戦い”だとも言える。パーティが
盛り上がる。楽しい時間が過ごせる。お洒落に演出できる。商品その
ものの価値より、その商品がどんな時間をもたらしてくれるのかが重要
となる。

その点において、ケンタが「PRの上手さ」を見せつけたのである。結果、
“クリスマスはやっぱりケンタで”となったのである。

では、コンビニの高級チキンは、なぜ勝てなかったのか。

“高級”“プレミアム”と謳っているが、それはあくまで日常の“プチ贅沢”
の欲求を満たしているに過ぎない。クリスマスにどちらを選ぶか、となると、
やはり贅沢感のあるケンタとなるだろう。コンビニがどれだけ美味しい
チキンを出していたとしても、クリスマスという“特別な日”のメイン料理を
コンビニでは買わないのである。

これは、日本人の気質の問題かもしれない。ケンタの戦略以上に、この
気質が好影響をもたらしたのではないか。

おせち料理を買う人が増えているが、百貨店とスーパーでは、百貨店を
ぶ人が多い。味で選ぶのではなく、百貨店の方が高級感がある、と思って
いるからである。単なるイメージなのだが。「お正月だからな」という、何の
根拠もない理由で選ぶのである。特別な日だからと、できる範囲でより
高級なものを求めてしまうのである。

これと同じことが、クリスマスの「ケンタVSコンビニ」でも起こったのでは
ないか。

本当に美味しいのはどちらか？などということは関係ない。どちらが高級
なのか？で、選ばれたのがケンタなのである。

http://news.biglobe.ne.jp/entertainment/0109/aab_140109_5869760715.html